パワーポイントに向かう前にやることがある
報告資料をを作ったり提案資料を作ってプレゼンをする必要がある場合、パワーポイントやキーノートを使うことでしょう。
よく、パワーポイントとずっとにらめっこしている人もいるのですが、いきなりプレゼン資料を作り始めてはいけません。
その前に、まずシナリオを作ることが大事です。
シナリオとはそのプレゼンでどういう話しを展開していくかを書いたものです。
プレゼンに限りませんが、何か資料を作って上司やチームに報告するとき、その資料には必ず目的があります。
その目的を実現するための資料でなければなりません。
そのために、何をどのように説明していけば理解してもらえるのか?、そして最終的に自分の狙ったゴールにたどり着けるかを考えるのがシナリオです。
誰に何を理解してもらい、どんな結果を得たいのか?
そこから説明のシナリオを逆算して決めていきます。
まずはゴールを定め、ざっくり必要なことを書き出す
まずは作る資料のゴールを明確にしましょう。
部内の活動を進めたいので、活動の承認を得たい場合もあるでしょう。
開発計画の承認を得たい場合もあるでしょう。
予算を獲得したいということがゴールかもしれません。
いずれにしても、まずはゴールを定め、ゴールを実現するためにどんな説明が必要かざっくり書き出していきます。
ざっと書き出して、説明の順番を決めてみます。
全体を見渡してこれで説明が十分だろうか、説明の構成は間違っていないかどうか確認していきます。
各項目に書くべきことを詳細化する
ざっくりとした項目が出たら、今度はそれをひとつずつ詳細化していきます。
各項目に対し、どのようなことをどのような順番で説明していけば良いか?考えてきます。
説明のために、売り上げの年次グラフのようなものが必要であれば、「売り上げの年次変化を出し、最近の売り上げの低迷を説明する」などのように書きます。
そうやって各項目の説明の内容を具体化しながら、同時に必要なデータなども明らかにしていきます。
このあたりからページ構成も気にしても良いです。
ざっくり項目が各ページの見出しとその中に書く説明に落としていきます。
用意するデータもざっくり見てみる
概ねストーリーができあがってきたら、説明に用意するデータや資料などをざっと見てみます。
すでにデータがあってそれに基づいているならばいいのですが、まだデータ集めが不十分な場合、自分が言いたいこととデータのつじつまが合っているかどうかこの段階で調べておくのです。
そのわけは、シナリオができたりプレゼン資料ができあがったあとに説明用のデータを探すと、想定通りのデータが出てこない場合があり、ストーリーが壊れることがあるからです。
データはそのプレゼンの中でも主張の根拠になるものですから、そのデータがぶれると主張やそこに至る論理を変えざるを得ないことにもつながります。
ですから、最初の段階でデータも確認しておき、シナリオのブレがないか早い段階で確認しておくことです。
ストーリーを作るツール
ストーリーを作る段階では、テキストエディタやワードでも問題ないのですが、ストーリーを入れ替えたり、ストーリーを詳細化するときに小見出しを作って行くので、こういう作業が簡単なツールが良いです。
いわゆるアウトラインエディタだと、項目ごとの入れ替えや、小見出しなどの詳細を含めた移動や入れ替えが簡単です。
シナリオ作りでは詳細な文言まで記載しませんので、あくまでも骨格作りを簡単にすることがメインになります。
アウトラインエディタとしては、Webベースで使える、Workflowyを長年愛用しています。
操作性が非常に良いことから、シナリオを作る作業には非常に向いています。
基本的に無料で使えますが、1ヶ月間に利用可能な編集の数が250に制限されていますが、下記のリンクから申し込みをすると、2倍の500になります。
ほかには、このブログでも紹介している、マークダウン方式で各方法のあります。
マークダウン方式では、箇条書き方式で入れ子にできるため、見出し、小見出しという風にシナリオを書いていけるので、アウトラインエディタと同様のことができます。
加えて、マークダウンエディタの中でもNotionのように行を単位として移動ができるタイプのものだと、シナリオの入れ替えなどの操作もかなりアウトラインエディタに近く使いやすいでしょう。
一通りストーリーができたらプレゼン資料を作り始める
ストーリーができあがったら、よく見返して聞き手が理解しやすい内容になっているか、そして自分が主張したいことが伝わり欲しい結果が得られそうか見直します。
ストーリーの段階では修正は簡単ですが、プレゼン資料を作り始めてからストーリーを変えると、変更が大きくなり修正工数が馬鹿になりません。
シナリオが確立したところで、プレゼン資料の作成に取りかかりましょう。
実際に資料を作ってみると思っていたものと違って説明順の入れ替えやストーリーの手直しが発生することはありますが、それでも全くシナリオを作らずに始めるよりはるかに修正は少ないでしょう。