💡 自前でWebサイトを作るならワードプレス(WP)で作ろうとする際、十分な知識がないままWPを選択してはいけません。高機能な反面、習得は簡単ではなく、完成までには手間がかかります。外注を利用する際も、自分たちが更新できるように注意しないと永遠に外注することになりかねません。

自前でWebサイトを作るのはWPが一番か?

今でもWebサイトを自分(自社)で作るなら、ワードプレス(WP)が一番と信じている人はいるでしょう。

その考えもあながち間違ってはいないでしょう。

しかし、WPの習得は思ったほど簡単ではありません。

いい見栄えのWebサイトが簡単にできるかと思えば、全くそんなことはありません。

WPに取り組み始めた頃なら、トップページに「Hello World!!」の文字が出てきて消せないときもあるでしょう。

サイドバーにカレンダーが出てきて、過去記事の件数が表示されて、記事が少ないので悲しいだけだから、これが消したいがわからない、という人もいるでしょう。

選択するテーマによっては、ページ下に「Powered by xxxx」というテーマの広告のようなものが出てきて困るとか、マウスをリンク上に持って行ったときのホバー色が気に入らないとかもあります。

問い合わせフォームは、Contact Form7がおすすめと知って使うけれど、なかなか思ったように送信してくれないとか、新しい項目を増やしたり、きれいにレイアウトするのも難しい、入力の制限をしたいけどわからないとか。

有償や無償のテーマを利用したりするけれど、なかなか思ったようにレイアウトができないなど、実は大変です。

WPでWebサービスを立ち上げるのは相当大変なんです。

ちょっとやったら立ち上がるなんてことを期待しない方がいいと思います。

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WP外注のワナ

自前で作るのは大変だからと、それなら外注しよう!という考えもあるかもしれません。

もし作りたいものがデザイン性の高いものや動きの多いもの、あるいは新しいタイプのものを目指しているなら、それこそデザイン力や実装力のあるところに外注した方がいいかもしれません。

ところが、そうでもなく割と一般的なもの、そしてできればその後自分たちで記事の投稿などをメンテしたいと思うなら、注意しておく必要があります。

それは、外注にガチガチに作られて、ずっと彼らに発注しなければWebサイトの更新ができないようにすることです。

外注でWPを構築してくれる人たちは、それこそプロです。

一から自分たちで構築できる高度なスキルを持った人たちです。

こういう人たちに任せることになると、その後「自分たち」で更新するという作業は実は簡単ではありません。

その理由は、プロたちがそのサイト専用にガチガチに作り込むからです。

もちろん、ガチガチにするのは理由があって、顧客の望むデザインを実現するためです。

ところが、そのデザインができたあとは、投稿したり、画像を差し替えたり、バナーを出したりなど好きにできるかと思いきや、なかなかそれが簡単にできないこともあります。

それは外注にどんな要望をしたかによるので一概には言えませんが、ガチガチに作られたWebサイトはカスタマイズが簡単にはできません。

確かに彼らの手は早い、だけど「デザイン通りの表示をする」ことを目的に作られていることも多く、結局更新は「彼らに追加費用を払って依頼するほかない」ということも起こりえます。

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中小企業のサイトなら自前で作ろう

個人サイトならお金をかけて外注する人は多くないと思います。

中小企業のサイトでも、アクセスがそれほど多いものでないなら、まずは自作を考えましょう。

スキルが足りなくて立ち上げは大変でしょうから、外注してもいいですが、上に書いたように自社での更新が難しくならないように条件を付けます。

それは、「(有償無償を問わず)WPの汎用テーマ」を使って開発してもらうことです。

WPにはデザインを決めるためのテーマというものが存在します。

このデザインの選択により、Webサイトのデザインはある程度制限されるが、汎用である分だけ「カスタマイズ」ができるように作られています。

前のダナ楽で書いた方式は、汎用テーマを使わない方式で、カスタマイズできるように作らない分、速く安く作れるのがメリットです。

カスタマイズが可能なテーマを使っている限りは、そのテーマが持つ融通性の中で自由にデザインを変えたり、追加記事を投稿することが可能になります。

どんなデザインができ、どんなカスタマイズ機能を持っているかにより、どんなテーマを選ぶべきか変わってきます。

これらはテーマの解説ページを読んで、何ができるかを事前に把握することが必要です。

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いくつかトライアルをやろう

どんなものもそうですが、1回目でうまくいくようなことはありません。

初めてWPに取り組もうというのであれば、十分時間をかけて習得したり、お試しサイトを作ることから始めましょう。

上に書いたような外注時の注意を守るのであれば、初期の学習コストを下げるためにも外注を利用しても良いです。

まずはテストサイトと本番サイトの2つを持つようにしましょう。

テストサイトで思いっきり何でも試して、記事も書いて、そのあと本番サイトに移行することが良いです。

テスト用に安いドメインを1つ買うと良いです。

年数100円程度で利用できるドメインで十分です。

1つのドメインでもサブドメインを使えば、複数のテストサイトを試すことができます。

WPであれば、テストサイトから本番サイトに持って行くことは難しいことではありません。

All-in-One WP Migrationというプラグインを使うのが何より便利です。

ですので、とにかく自分でトライアルをすることです。満足できるものができたら、ようやく公開する、そういうステップを踏みましょう。

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テーマを選ぶためにもトライアルする

先ほどデザイン性やカスタマイズ性の確認のために、テーマの機能を把握する必要があることを説明しましたが、なかなかWebの説明を見ていてもわかりにくいことは多いです。

テーマを試してみるためにも、テストサイトは最適です。

自分が使ってみたいテーマをインストールして設定を試してみます。

1つのテーマの機能を把握することは簡単ではありません。

特に最近のテーマは非常に多機能で、なかなかすべての機能を利用することは難しいです。

それでも、そのテーマを使ってやりたい表現はできるのかどうか?そういうことを調べてどのテーマを使えば良いか判断するしかありません。

有料のテーマも無料で使えるテーマを提供しているものがありますので、そういったものを使うことでテーマの機能を把握しやすいでしょう。