ITエンジニアに求められる力とは
ITエンジニアであれば、自分が専門とする分野の力が求められることは間違いありません。
その分野のスキルを十分に持っていなければ、なかなか信頼して仕事もらうことはできないでしょう。
その信頼を得る相手とは、同僚や上司だったり、他部門の人あるいは顧客だったりするわけですが、そういう人たちとの関係の中で技術力だけではなかなかうまくいきません。
というのは、どんな話しも技術の話をする前段階が必ずあるからです。
話しの理解力やそれに伴う提案力、説明の簡潔さや論理的な正しさ、あるいはメールでのやりとりのビジネス的な文面など、実は多様なことが求められます。
そういうステップの先に本来必要な技術力が発揮できます。
コミュニケーションを中心にしたビジネススキル、というものがなくてはなかなかうまくいきません。
コミュニケーション能力が不可欠
よほど一人で完結するような仕事は別として、多くの場合仕事をする上で他の人とか関わりなくしては仕事は終わりません。
そうすると、誰かから仕事を依頼されることから始まり、完成して提出するまで関係する人とのコミュニケーションが欠かせません。
- 何の仕事を依頼されて、どのように結果を求めているのか確実に理解する
- 途中で不明なことを尋ねたり、会議を設定して現状を説明する
- すべてが要望通りに行かない場合に、どのような対応が可能か尋ねる。
などなど、仕事上のやりとりは非常に多くあります。
これらのやりとりをはしょってしまうと、適切なコミュニケーションが行えず、意思の疎通がうまくいかないなどの問題が起きます。
そんな問題を起こさないためにも、密なコミュニケーションをできる必要があります。
理解力が低いと信頼されない
何か仕事を頼んだとき、多くを説明していないのに理解が速く正確な人と、くどくど説明しても理解が正しくない人がいます。
もしもあなたが、「前も説明したけど」とか「まだわからないの?」というようなことを言われたことがあるなら要注意です。
言っている意味が理解できないのは、使っている用語の理解のずれなどもありますし、そもそもその業界や業務への知見が低いと理解が深まらないこともあります。
そういう場合は相手に説明を求めても今後にプラスになるので相手も嫌がらないことは多いと思います。
一方、そういった難しさはなく明確な話しなのに理解が違っている、要求書にちゃんと書いてあるのになぜか違う理解になる人というのもいます。
こういう人が理解が悪い人ということになります。
理解が悪い中に、相手が話した内容をすべて頭の中に入れていない、という問題があります。
相手が話した話しというのは、時間をおいて会話されることがあるわけですが、以前話した話しと今聞いている話をきちんとミックスして理解する必要があります。
話す方は以前に話したことを含めて相手に伝えていると思っているので、以前聞いた話を忘れていることがあれば、それは問題です。
一度聞いた話をもう一度話しさせるようなことはしない、というつもりでしっかり頭の中に入れましょう。
自分なりに整理してきちんと理解を深めることです。
論理が飛ぶと理解されない
文章にしろ話しにしろ、論理が飛躍するとほぼ話しが理解されません。
例えば、○○と聞いて××の施策を打つ、という風に話す場合に、○○から××に行く論理的な筋道が明確にできている必要があります。
筋道がどこか「おや」と思うようなギャップがあると、人は話しを理解できなくなります。
そのギャップが気になってしまうからです。
話しの論理にギャップがある人は、一直線に解決策に導いている可能性があります。
よく、なぜ?なぜ?と5回繰り返すと良いと言われていますが、それは技術者の場合も同じです。
なぜを繰り返したら、自分の答えに行き着くのかどうか。これが大事です。
僕自身、論理の飛躍を指摘されたことが多々あるので、繰り返しトレーニングするなど気をつけないと、人は簡単に論理の飛躍を起こしてしまうと思います。
なぜを繰り返して、少しずつ正解に導くことです。
自分で説明する声を録音し、その声を聞いてみると話しの飛躍に気づきやすいのでオススメです。
結論を先に言うことでキレる印象を与える
ビジネスのスキルでよく言われる「結論を先に言う」というものがあります。
聞かれたことに、「○○なので、××のようにします」というように説明から入りがちですが、説明の先にどんな結論が待っているのかわからないので、聞いている方がいりいりします。
説明が短ければまだいいのですが、そこそこの説明が必要な場合、「いいから結論を言え」と上司に叱られたりすることもあります。
「はいか、いいえか」「やれるか、やれないか」「すきか、きらいか」などなど、その結論だけが聞きたいのであって、その背景情報は不要なことだってあります。
まずは結論を述べてから、説明する。
これだけでキレるビジネスパーソンの香りがするから不思議です。