💡 自分を成長させたいなら、より高度なことにチャレンジしていくことが必要です。簡単な方法としてはひとつ上の仕事にチャレンジすることです。それにより求められるスキルは大きく変わります。

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成長は仕事の中でしか得られない

リスキリングがとかく言われています。

リスキリングとは新しい技術を身につけ新しい業務や仕事に就くことですが、残念ながら仕事に使えるスキルは一朝一夕には身につかないです。

仕事に使えるレベルのスキルにするには何千時間とそのことに費やす必要があります。

ですので、それを仕事とは別に時間を割いて個人的な時間でやるには相当の時間が必要になります。

それと個人で技術習得しているときは、うまくいかないときも「まぁいいか」と諦めてしまえる環境にあります。

ところが仕事でやっているなら、「まぁいいか」で終わらすことはできず、是が非でも仕上げる必要があります。納期があるなら、徹夜してでもやり遂げる必要があります。

この「是が非でも仕上げる」ところに本当のスキルアップがあります。

妥協など許さず自分で自分を追い込める人はともかく、そうでない大多数の人は仕事でスキルアップするのが時間も確保でき、レベルも上がります。

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同じ仕事では成長がない

仕事で成長すればいいとは言え、同じ仕事をしているだけでは下手をするとルーティンワークになる恐れもあります。

単純な繰り返しという仕事ではなくても、経験を積み上げてくるとその仕事のコツがわかってきますし、失敗しないための勘所も得られるようになってきます。

そうすると、効率的になりミスも少なくなるため、必然的に成功率も上がってきます。

仕事はあまりがんばらなくてもうまくいくし、上司や他部門の人からの信頼も上がり、仕事が楽しくなります。

こうなると、職場でも一家言のある人となり自然と重要な役割を担ったり、役職も上に上がったりしていきます。

それはある程度まではいいことなのですが、こういう繰り返しの場合、成長は少しずつ頭打ちになってきます。

成長しなくたって仕事はうまくいくのですから。

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ひとつ上の仕事を目指す

そこで、成長のためにも自分が今できることのひとつ上のレベルの人がやっている仕事をできるように目指しましょう。

これは簡単なようで実際にはなかなかできないかもしれません。

なぜかというと、組織には役割に順列がありますし、上司がひとつ上の仕事を認めてくれないと実際には担当が難しいからです。

だからといって準備しておかないと、いざというときに問題なくやっていくだけのスキルがないということになります。

そういう場合でも、ひとつ上の仕事をやるつもりで取り組んでみましょう。

  • プログラミングをやっているなら、少し上の設計や仕様書を書いてみる
  • 自分の作業計画を立てるだけでなく、チームの計画をとりまとめる
  • ある機能の一部の担当をしているなら、より大きなモジュールを担当する
  • 機能設計をやっているなら、ひとつ上流の要件定義をしてみる

などなど、1つ上のレベルを目指す方法があります。

ひとつ上の仕事をやろうとすると、カバーしなければならない範囲がかなり大きくなり、やるべきことが大きく変わります。

これこそがまさに成長につながることになります。

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目線が大きく変わる

ひとつ上の仕事をしようとしたとき、最も変わるのは「目線」だと思います。

1階にいると目の前のことだけしか見えませんけれども、2階に上がるともっと後ろや横との関係、あるいはもう少し向こうまで見渡せるようになります。

これによって周りを見る意識が生まれ、その中で仕事をうまくやるために新たなスキル習得が必要になります。

上に挙げた例で、どんなスキルアップが起きるか説明します。

  • プログラミングから設計に上がると、全体の構成などを把握したり、将来の改修計画などを把握することが求められます。
  • チームの計画をまとめるためには、各人の役割、スキル、スキルレベルなどを考慮して、どういう仕事の割り振りをして、どう開発を進めたらよいかを決めていく必要があります。
  • より大きなモジュールを担当すると、関係するモジュールが増え、外部システムとの連携なども考慮しなければいけなくなり、他の機能についての把握が不可欠になります。
  • 機能設計から要件定義に仕事をアップグレードするには、顧客の要求を聞くという新たな仕事が必要になります。言われて作る状態から、顧客の要望に合わせて作ることに考え方を変換する必要があります。

このように、1段階上に上がるだけでもぐっと広い視野を持つことが必要になり、スキルを上げないとやっていけません。

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転職よりまずは社内でスキルを磨く

スキルを上げるというと転職を考える人も少なくないと思います。

確かに、転職でなければ得ることができないスキルアップもあります。

今の会社ではやっていないような事業領域や、会社には存在しない職種などもあります。

そういう人は転職も視野に入るでしょう。

ただ、どんな会社も「外から見える会社の姿」と「中に入ってわかる会社の実情」はだいぶ違うのが現実です。

仮に「こういうことをしたい」と望んで入ったものの、採用の際に聞いていた話とずれがあるのは避けられないと思います。

誰も嘘を言ってないとしても、表現された内容とそれをどう受け止めどう理解するかには常にギャップがあります。

ですので、転職を考える前に、まずは今の会社内でステップアップできる道を探しましょう。

会社でしっかり成長した方がより転職もうまくいくと思います。