プログラミングを学ぶ前に
ITエンジニアとしての道は広く、どこから手を付けて良いかわからないことも多いです。
それでまずはプログラミングスキルを身につけようと思って本屋に行くと、山ほどの本があってどれがいいのかわかりません。
それで何とか「初心者向け」というタイトルが入った本を手に取ってやってみる人も少なくないでしょう。
確かにITエンジニアであればプログラミング能力はあった方がですし、そこまでじゃなくてもプログラムがどういう風にできているかを知っておく方がいいことは間違いありません。
しかし、ITエンジニアを目指すからといって、まずはプログラミングスキルを身につけようというのは必ずしも正解とは言えません。
というのは、ITエンジニアとして生きていく上で、プログラミングスキルは能力の1つであって、必須条件ではないです。
ITエンジニアの仕事の幅は広く、プログラミングを知らずに生きている人も多くいます。
それにプログラマとして働けるには、相当なスキルが求められます。
プログラミングスキルを身に付けるかを決める前に、もっと身近なところから始めましょう。
普段やっていることから広げる
では、プログラミングを学ばずに何を学ぶと良いでしょうか?
人によって進むべき道は違うと思いますが、まずは自分が好きな分野の力を付けるのが良いと思います。
今自分が仕事でやっていることや趣味でやっていることのなかで、自分が長い時間やっていて苦にならないことや割と興味を持っていること、そういうもののレベルを上げていくことから始めると良いです。
日々エクセルを使うことを多いなら、エクセルのスキルアップに取り組んでみる
ワードで文書を書くことが多いなら、ワードの機能を理解してみる
というようなことです。
例えば、エクセルの表の更新を担当しているなら、
- 線の太さを工夫したり、見出しを色づけるすなど見やすい表にしてみる
- 計算を手でやっている箇所があれば、自動計算に変えてみる
- ある条件の値に色づけしているなら、条件付き書式で自動で色づけしてみる
というようなことが考えられます。
このレベルでできてるよという人もいるかもしれませんが、要は今あるものをそのまま使うだけでなく、何か自分なりの工夫をしてみるということです。
その工夫をするために、どうすればいいのかとエクセルを学んでみるのです。
エクセルは奥が深く、できることが山ほどあります。
全部を知る必要など全くないのですが、業務で役立つとか自分が必要としていることを解決してみることにより、少しずつスキルを身につけるのです。
そうするとおもしろくなってきます。
次のスキルアップを目指す
普段の業務に役立つようなスキルアップが少しできると、もう少し何かできるんじゃないかと思えてきます。
最初言われたことを言われたとおりにやるしかなかった作業でも、仕組みがわかってくるとこういう風にできるのではないか?ということも感じるようになります。
じゃぁ、これを何か解決する方法はないかとネットで検索するなど調べてみると、確かに解決方法はありそうです。
何とか応用できないかと試してみるのです。
当たり前ですが、最初は簡単にはうまくいきません。
四苦八苦しながら何とかやってみます。
結果、うまくいかないかもしれません。
でも、そういうことができるんだと学んだことは無駄にはなりません。
そのときはやりたいことにうまく利用できなかったとしても、別の機会に応用できるかもしれません。
何かいい方法があるんではないかと調べたり、使ってみたりすることがステップアップにつながります。
自分のスキルアップの方向性を見極める
自分がスキルアップし、それが職場で役に立つようになってくると楽しくなります。
上の例で、エクセルを学んだことが職場で便利に使われたり、何か困ったときに相談されたり。
今度は人の課題を解決しようとさらに学べばスキルアップできるだけでなく、職場での信頼やスキルが認められて、困ったときに頼れる存在になるかもしれません。
そうなると、自分の今後のスキルアップの方向性も少し考えやすくなります。
さらにエクセルを極めるといいのか、それとももっと違う別のスキルを磨くといいのかなどです。
エクセルでもマクロやPythonと連携させることでできることが増やせますし、統計分析などをマスタすると今まで見えなかったことが見えるようになったりします。
他の方向性としては、PCやアプリケーションに強くなったり、HPを制作するスキルを見つけたり、あるいはエクセルの講師として活躍することもできるかもしれません。
まとめ
スキルアップしたいとき、自分が進む方向性を見極めるためにも、まずは自分の業務に関係してスキルを磨き、その上でさらに職場で必要とされるスキルアップを目指すと良いです。
一朝一夕に行かない部分はあると思いますが、少しずつできるところからスキルアップしましょう。
そうしているうちに、本当に自分が目指すところが見えてきます。