請負の進捗管理は、発注元の責任として進めていく自覚が必要です。仕事のスピードはお互いが速めることで相乗効果で速まっていき、結果的に質も高まります。

外注は発注元がしっかりする必要あり

外部に委託する作業は、放っておいてもできあがってくる、そう思いたいのは発注側の心理だと思います。

もちろん、外注先は納期を達成する意識で取り組んでいきますが、外注先だけで実現できることばかりではなく、発注元の協力がないと進まないことも多いですから、発注元の仕事の進め方にかなり影響されます。

たとえばいついつまでに仕様を決めましょう、という約束になっていても、発注元は仕事が忙しくて約束の期日までに出せないことも多いのではないでしょうか。

必要な情報が出てこないと、外注先は作業しようにも作業することができません。

そうこうしているうちに作業は思ったように進まない事態に陥ってしまうのです。

そして、どちらの責任かわからないままに遅れ遅れの作業になってしまうのです。

大事なことは、委託元がしっかりと「いつまでに仕上げる」という意識を持って取り組むことなのです。

決めてますか?「いつまでにどうしたいのか」

外注先に仕事を発注するとき、その仕事がどのくらいの仕事量でどれだけの時間がかかるか発注元では想像がつかないことがほとんどです。

ですので、外注先の判断で「どのくらいかかります」という答えをもらうと思います。

そのおおよその計画にしたがって進めていくしかないわけですが、何もかも外注先の計画に任せてしまわないで、発注元でも「いつまでにどういう成果を出そう」ということはある程度目標を持った方が良いです。

そのためにも、外注先から出てきた計画に対して、いつまでにどう仕上げたいからこうしたい、ということをしっかり持つようにしましょう。

発注元のスピード感が全体のスピードを決める

外注先との関係は契約ごとですから、一旦決めたことは忙しいとは思いながらも守っていくことが必要です。

発注元が約束を守らないと、外注先は納期を守りたくても守れませんし、発注元の緩さが伝搬してしまいます。

欲しい情報が来ないのだから作りようがない、発注元がのんびりしているならしょうがない、そう思われてしまうのです。

基本的に、発注元のスピード感がそのまま外注先のスピード感になってしまいますので、発注元がスピードを上げるなら、外注先も同じようにスピードが速くなります。

外注先が欲しいという情報を指定の期日の前に出すようにすれば、外注先の動き出しも早くなりますから、結果的にスピードは速まっていくのです。

こうなると正のスパイラルが起きるので、どんどん回転速度が速くなります。

速い仕事はお互いにメリットがある

仕事はある程度のスピード感を持ってやった方がいい成果が出ます。

これは経験的にみなさん感じておられることではないでしょうか?

より速く仕事が回ることで、軌道修正は速くなりますし、集中力を持って作り込むことによって決定の精度も高まるのです。

その点でも、どんどん仕事を回転させるために情報を出し、外注先のアウトプットを確認し、また求められた情報を出しというサイクルを回していくのです。

外注先の進捗をチェックする

外注先がどんどん仕事を進めるためにも、発注元は外注先の進捗をしっかりと見ていく必要があります。

とはいえ、日々の進捗を見るというような細かい単位ではなく、途中途中の成果物が期日通りに出ているかどうかを確認するのです。

期日通りに出ていないなら、どうなっているの?と確認することは必要です。

確認しないと、人によっては遅れてもいいんだと思う人もいますし、発注元も進捗を意識することが大事です。

仕事内容によっては、納品が終わるまでの途中段階の日程がはっきりと決まらないこともあるのですが、外注先が作業していて次の日程がはっきりと決まっていないなら、発注元から提案して決めるようにしましょう。

たとえば、打ち合わせが終わって外注先が次の仕事をするために課題を持ち帰ったとしたら、「次は1週間後にまたやりましょう」といった具合に次の期日をどんどん決めることが必要です。

これが発注元として仕事の進捗をコントロールすれば、外注先はピシッと仕事をすることになります。