家族や知人の困りごとは学びのチャンス
家族がスマホのことで困っている、あるいは知人がネットのことで悩んでいる、などのことを聞きつけたら、なるべく問題を解決できるように協力しましょう。
協力するといっても、そういった問題に対処する中で、自分の知見にプラスになることが多いので、やって損することはありません。その上、解決すれば感謝もされます。
人が抱える問題は、自分が知っている環境とは条件が同じではないので、簡単に解決することばかりではありません。
ネットワークの問題だとしても、使っているプロバイダが違う、Wi-Fiルーターが違う、部屋の構造が違う、ルーターを置ける場所が限定される、使っている人数が違うなどなど、条件はさまざまです。
僕が体験した一例などを参考に、どうして人の手伝いが役人立つのか参考にしてください。
!
Netflixのアカウント共有に制限ができた
今ちまたで話題になっている問題(?)として、Netflixがアカウントの共有は同居の人のみ、という制限を全面的に導入したということがあります。
これまでは、家族間や友人間でアカウントを共有し、契約しているプランで認められている上限数の範囲内なら、違う場所にいながらそれぞれNetflixを見ることができました。
ところが、そういったアカウント共有は認められないとなった訳です。
そうするとNetflixが見られなくなってがっかりしていると知人から聞いたので、何とか方法はないのか?と調べることにしました。あくまで合法的なものです。
その結果、テレビやFireTVのようにテレビに接続して使うものは同じ家の中で同じWi-Fiにつながるなどしていないと使えないようになる制限がかかり、スマホのように持ち出すものが前提のものは制限はかけないとわかりました。
これらはNetflixのサイトに説明があります。
なるほどそういう制限があるのなら、同じ家にいない人はスマホで見るしかないね、ということになりますが、大画面のテレビで見たい!という欲求は消せません(笑)
スマホで見られるならスマホからテレビに出力する方法はないか?などと調べていきます。
そうすると、スマホからHDMIケーブルで接続してテレビに映すことやクロームキャストを使って投影するなど、Netflixの制限の中で許容されている方法が見つかりました。
それを知人に伝えたところ、とても喜ばれました。
YouTubeが見られなくなったと泣きつかれた
僕の義母はテレビでYouTubeを毎日見ているのですが、あるときYouTubeが見られないと電話で相談されました。
まず疑うのはネットに接続できているのか?ということになります。
テレビはネットにつながっていなくても見られるので、スマホでWi-Fiに接続してもらい、ネット接続が必要な画面を開いてもらいます。
使っているのはiPhoneだったので、AppStoreを開いてもらいました。
ブラウザで画面を開く方法もありますし、設定を開いてWi-Fiの接続状況を見る手もあるのですが、僕はAppStoreは誰でも最も簡単にネット接続しているかを知る手段と考えています。
そしたらAppStoreが開けません。
それならインターネットにつながっていないということなので、Wi-Fiルーターかそもそもインターネット接続ができなくなっている可能性があります。
Wi-Fiルーターの再起動などを試しましたが、一向に効果がありません。
そうなるともしかすると、宅内ではなくマンション内、もしくはプロバイダの問題では??と疑われます。
それでプロバイダに障害が起きているか調べてみるとそんな情報はないし、マンションに同様の問題がある家は報告されていないとのこと。
であれば、宅内しかない。
Wi-Fiルーターは僕が設置して昨日まで何年も問題なく動いていたわけですから、それを疑う余地はなかったのですが、ここまで調べるとWi-Fiルーターが最も疑わしくなります。
まさかと思いながらも、プロバイダの端末とWi-Fiルーターの写真を撮って送ってもらいました。
そしたら、ビンゴ!
プロバイダの端末からWi-Fiルーターに入れるLANケーブルの挿入口が間違っているじゃありませんか。
僕が設置してこの前まで動いていたのにどうして??と思ったら、義母曰く
「掃除したときに外して、適当に戻した。どこでもいいんじゃないの?」だと。
LANの挿入口を修正して、無事ネットに接続できましたが、自分のせいでこうなったとわかり義母は納得していました。
iPhoneの電話が鳴らない
ある人からiPhoneのLINE電話で、相手の声が聞こえないと連絡あり。
自分がしゃべっている声は相手に聞こえるのに、相手の声が聞こえないとのこと。
なかなか珍しいこともあるもんだと思って、音量とかの問題じゃないかと調べていたが問題はない。
僕がLINEで電話しても確かに聞こえていなさそうだった。
他に音楽もかけてもらったが、音楽も聞こえなかった。
電話を切って、一旦頭を冷やすことにした。
どんなことが考えられるか考えていたが、iPhoneの音が鳴らないって「ヘッドフォンなどに音が飛んでいるのではないか?」とひらめいた。
改めて聞いてみると、最近補聴器を付けて、iPhoneの音を聴いているとのこと。
「それだ!」
iPhoneの音が補聴器に飛んでいるんだ。
通常なら補聴器をオフにした段階でiPhoneとの接続は切れてiPhoneの音が鳴るはずだが、補聴器の電源を確実に切れていなかったので、接続状態が維持されたままだったのだ。
iPhoneの上部には外部のヘッドフォンなどに接続するとそれを示すアイコンが表示されるのだが、よく見ていないとそういうことに気づかないんですね。
こちらも電話だけで解決!
人のIT課題を解決することで学びは多い
こんなバカみたいな事例ですが、こういうことを経験すると、どういう順番で何を調べて問題の原因を絞り込んでいくか、ということを考える訓練になります。
加えて、原因を突き止める想像力が働くようになります。
自分がIT専門家として当たり前にわかっていることなど、意外と人は知らないものです。
こういうトラブル対応を繰り返す中で、自分で試して確認することで確実な知識が身についていきます。
小さな経験値の積み重ねは、仕事でも役に立つことは多いものです。
身近な困りごにぜひ首を突っ込んでみましょう。