💡 顧客の要求を正しく理解する、あるいは顧客にこちらの説明をちゃんと理解してもらうためには、顧客の言葉で話すことが大切です。専門用語で済まさず、顧客がわかる言葉を使いましょう。

顧客の理解を大事にする

システムを作る上では、顧客が望むことを正しく理解することが欠かせません。

「そんなことはわかっているよ」と思っていても、意外にそうでもないことが起きがちです。

まず気をつけたいのが「顧客がわかる言葉」を使うことです。

専門用語を使って説明したりすれば、同じ理解をしていないかもしれませんし、そもそも言葉の意味を正確に知らないけれど、文脈で何とか理解しようとするかもしれません。

言葉の理解の違いによる解釈のズレをなくすことが重要で、そのためには「顧客が使う言葉」で話し合うのが良いです。

顧客の言葉というと、専門家にとっては正しい用語の意味でなかったり、正しい使われ方でない場合もあり、こちら側も使い肉言葉になってしまうこともあります。

それでも、その使い方は間違っているからと専門家の正しい使い方を押しつけると、顧客は間違いを指摘されたようで不愉快に感じたり、素人扱いされて嬉しくはないわけです。

ITの専門家から見れば正しくないと思える使い方でも、顧客が普段使っている言葉で語ってもらうことの方が大事です。

240322 02

顧客の会社用語を理解する

会話が通常成り立たせるためには、言葉の意味を双方同じ理解をすることが必要なのは上に書いたとおりです。

顧客の会社の中で使われている独自の用語であったり、社内でみんなが使っている言葉の意味も共通理解をしなければなりません。

専門家である以上、知らないとは言わずに進めたいかもしれませんが、知らない言葉をそのままにしておいては会話がすれ違うことも起きてきます。

ですから、はじめて聞いて知らない言葉はその場で確認していくようにしましょう。

なるべく早い段階で言葉の意味を聞いておかないと、ある程度話が進んでから意味を聞くのでは「今さら何を言っているんだ」と思われかねません。

わからない用語については早いうちに確認して、双方の理解のズレをなくしておくことがよりよい理解になります。

もちろん、こういう意味だと理解して聞いていた言葉が、あるときの会話で違う意味だったと理解することもあるので、すべての言葉の意味を同じ理解にすることは難しいですが、なるべく早く同じ理解になるように努めましょう。

240322 03

意味の伝わりにくい専門用語を使わない

顧客との会話をスムーズに進めていくためには、ある程度専門用語を使っていくことは良いでしょう。

しかし、例えばですが、CRMといった用語を使うことは話を難しくします。

ITの専門家なら、CRMと言われてシステムのイメージをつかむことはできますが、そうでない人にはCRMと言われてピンと来る人はいないでしょう。

言葉としてCRMの意味を知っていたとしても、だからといって同じ理解ができたというのはかなり難しいでしょう。

CRMの代表的なものにSalesforceがありますが、これを使ったことがある人は顧客との関係を管理するシステムのことだなということがなんとなくイメージできますが、CRMを言葉づらしか知らない人はこのイメージがつきません。

同じ会話をしているようでも、イメージしているものが全く違うかもしれないのです。

他にもシステム運用とか冗長性ということなどもなかなか正しく伝わりません。

極力そのような専門用語を使わずに説明すると良いでしょう。

ただし、何度も使わなければならない言葉であれば、一度しっかりと意味を理解してもらうようしましょう。

一旦その言葉を理解してもらえば、その後はその専門用語を使っていくことで会話をスムーズに進めることはできます。

240322 04

わかりやすく解説することを忘れない

ITを専門にする人は、背景知識が十分にあるので、簡単な言葉で言ってもその背景にこういう意味を含んでいるな、と理解することができます。

何を主に伝えたいかによって変わってきますが、システム運用なら「システムが正常に動くようにすること」とかそのために「人が張り付く必要があってお金がかかる」とか、その用語を使う背景まで正しく理解してもらうことが必要です。

自分が説明したいことが相手にとってちゃんと理解してもらうためにも、顧客にとっての利益不利益がわかるように、「何が起きるか」ということを正しく伝える努力をしましょう。

常にお客様の理解が第一なのです。