上司のアドバイスは経験のたまもの
仕事で上司や先輩からあれこれ指導されるとき、つい「うるさいなぁ」「細かいなぁ」と思うかもしれません。
よほど的外れのアドバイスでない限り、その指導は正しいことが多いです。
上司や先輩はそれだけの経験を踏んで蓄積があるので、その経験を踏まえてあなたのミスを先んじて指摘してくれます。
ところがまだ経験が未熟だと、「なぜ、私の考えではダメなんだ?」「どうしてそこまでしなければならないのか?」という疑問も生まれます。
私も若かりし頃そう思ったものでした。
ですが、しばらくして経験を積み重ねてくると「なるほど、そういうことか」ということがわかってきます。
経験を多く積み重ねることで実力は少しずつ上がっていき、よりよい仕事ができるようになります。
経験を積み重ねる
仕事においては経験が大事です。何回か似たようなことを繰り返すうちに、上司の指摘を反映した仕事を最初からできるようになってきます。
割と初歩的な例ですが、
- 資料のタイトルが正しくない
- ファイル名が適当すぎる
- ファイルの印刷設定ができていない
- 目的が書いてない
などなど
そんな指摘を受けていくとどんどん次に作る資料の質が上がってきます。
そうやって経験値を積み重ねて自分の仕事の質を上げていきます。
逆に、指導を受けたのに別の資料を作ったときに同じような指摘を受けるとしたら、せっかくの指摘が自分のものにできていないので成長にはつながりません。
反対に指摘した人からは「あいつは言っても何も変わらない」とダメの烙印を押されることにもなりかねません。
自己判断せずに、まずは指摘されたことを反映してやってみる、その姿で向き合いましょう。
繰り返すことで「自分のものにする」
上司に指摘されることばかりではなく、ITエンジニアであれば自分でパターンを積み重ねていくことも大事になります。
ひとつの例としてエクセルでファイルを作る際に便利な機能として「条件付き書式」というものがあります。
表の中に条件に合致するものがあればセルの文字色や色づけをしてくれる機能です。
目で値を見て色づけするのではなく、自動で色づけしてくれるので見落としなどがなくとても便利です。
ですが、これをいざやろうとするとなかなかうまくいきません。
初期の頃は僕もなかなかうまくとても時間がかかっていました。
詳しいことはエクセルの解説書などに譲りますが、
- まず適用したい対象の領域を選びます。
- そして条件式を選択します。このとき、少し複雑な条件だと式を書きます。
ところがこの式の書き方が特殊です。広い範囲を設定しているのに、一番先頭の判定セルだけを使って条件式を書きます。
式に=
が付いていないとうまく動作しなかったりします。
こういうのは「慣れ」です。
慣れとは繰り返すことで実現します。
条件付き書式ひとつの機能でも、様式の異なるエクセルファイルでパターンをこなしていくと、「慣れ」てすぐにできるようになります。
慣れるということは「自分のものにできた」ということです。
そして、手でセルに色づけする代わりに、条件付き書式で自動化されているので、色づけの間違いを減らしてくれ、またいちいち手作業でやる時間を減らしてくれます。
つまり、「質の向上」につながります。
学んだらまとめる
学んだことが頭に入っていつでも取り出せるなら言うことはないのですが、人は残念ながらそういうわけにはいきません。
前と同じ失敗をまたやらかしてしまうことは誰にでも少なからず経験があるでしょう。
そうならないように、学んだことを整理して呼び出せるようにすることが欠かせません。
まとめるといってもそんなたいそうなことではなく、自分が気づいたことを書き留めておくということです。
上の例でいうなら、
- 条件付き書式の書き方:
=$B2="完了”
のような感じです。
僕にとっては「完了」とセルに書いたらグレー色にすることが多いので、この条件式がわかりやすいので、このパターンで書いています。
自分にとって使いやすいパターンや役に立つことだけをシンプルに書いておくことです。
あとは呼び出しやすいメモに書くことです。
iPhoneやMacだと、アップル標準の「メモ」で良いと思います。端末間で同期できるので便利です。
とはいえ、仕事ではクラウドサービスなど使うことは許されていない場合もあるでしょうし、制限はあるでしょうが、お手軽なメモを使うと良いでしょう。